海外FXテクニカル分析

【FX初心者でもできるテクニカル分析!第十弾】エリオット波動の使い方を習得して相場のトレンドを読み解こう!
「相場のトレンドがつかめない...」
「エントリーのタイミングを間違えてしまう...」
そんなトレードの悩みを解決できるかもしれない分析手法が「エリオット波動」です。エリオット波動は、相場が一定のサイクルやパターンを繰り返して動くという法則性に基づいた分析手法です。
エリオット波動でパターンを見抜くことができれば、相場の流れを先読みし絶好のタイミングでエントリーできる可能性が高まります。
この記事では、エリオット波動の基礎知識から実際のトレードに活かせる具体的な方法、MT4 / MT5での設定方法まで、わかりやすく解説していきます。
この記事はこんな方におすすめします

この記事の目次
エリオット波動とは?
エリオット波動は市場価格の動きを予測するための分析手法です。1930年代にラルフ・ネルソン・エリオットによって開発されました。
エリオット波動では、相場は5つの上昇波(インパルス波)と3つの下降波(調整波)の計8つの波で構成される規則的なパターンを繰り返すと考えます。そのため、現在がどの波の段階にあるかを特定できれば、次の値動きを予測できる可能性が高まります。
ローソク足の推移を波動として捉えた相場分析理論
エリオット波動は価格変動=ローソク足の推移を波として捉えて、相場全体の動きを分析します。エリオット波動論では、基本的に上昇トレンドは「小さな上昇5波と下降3波」で構成されると考えます。
具体的には以下のように、5回上昇トレンドで上下して3回下降トレンドで上下するのが1つのサイクルです。一方、下降トレンドは、「小さな下降5波と上昇3波」から成ります。
エリオット波動を知ることで得られる3つのメリット
エリオット波動を知ることで以下のようなメリットがあります。
エリオット波動を知ることで得られる3つのメリット
- トレンドを予測できる
- トレンドの強さを判断できる
- 具体的なエントリーポイントと利確ポイントが明確になる
エリオット波動理論のサイクルを把握することで、全体としてのトレンドの発生度合いを予想できます。また、エリオット波動のどの段階にあるかを見ることで強さも判断するために役立てることも可能です。
さらに、エントリーポイントの特定にも役立ちます。具体的には、大きな上昇を狙うことが多い3波を狙うなどです。
エリオット波動の基本パターンを理解しよう
エリオット波動はパターン化して学ぶことができます。基本的なパターンをもとに解説していきます。
上昇5波、下降3波の8波で一つのサイクル
エリオット波動の基本は、上昇5波と下降3波の8波で一つのサイクルになっていることです。上昇波は順に1~5波、それに続く下降波は順にA~C波と呼びます。
この上昇5波、下降3波のサイクルが終了すると、新たなサイクルが現れると考えます。
上昇波の1~5波と、下降波のA~C波の特徴
1波 | 波動の始発点。価格は上昇する |
2波 | 1波の反対に動いて押し目を作り、価格は下降する |
3波 | 2波から反発する形になり、再度上昇する |
4波 | 3波の反対に動いて押し目を作り、価格は下降する |
5波 | 上昇波の最後の波。4波の動きに反発し、上昇する |
A波 | 上昇5波が終了し、下降に転じる |
B波 | A波からの戻しとなり、上昇する |
C波 | トレンドの終焉点。大きく下降しサイクルが終わる |
1波 |
|
2波 |
|
3波 |
|
4波 |
|
5波 |
|
A波 |
|
B波 |
|
C波 |
|
1波は波動の始発点で、ここからエリオット波動のサイクルが発生する可能性が考えられます。
2波は1波の調整として、反対に動いて押し目を作ります。2波から再度上昇している波が3波で、これが上昇5波の中で一番長くなる可能性が大きいです。
4波は3波からの調整になります。そして、4波から上昇している波が5波で、これで上昇が終わります。1波、3波、5波の三つで上昇し、その間に2波と4波の下降をはさむ形が、上昇5波の基本です。
相場には様々なエリオット波動が見られる
チャート上には大小さまざまなエリオット波動が見て取れます。例えば日足でチャートパターンが出ていると、1時間足や4時間足といった下位足でも同じチャートパターンが出ていることが多くあると思います。
それと同様の傾向が、エリオット波動にも見られるのが特徴です。そのため、知っておけば短期トレードから長期トレードまで様々な場面でエリオット波動を活用できます。
下画像は、大きなエリオット波動に、小さなエリオット波動が含まれている例です。
エリオット波動は3つの原則に基づいている
エリオット波動は、次の3つの原則に基づきます。これらの原則から外れた波動になった場合、エリオット波動は不成立になることを覚えておきましょう。
エリオット波動の原則
- 【原則1】2波が1波の始点を割り込むことはない
- 【原則2】3波が1波、5波と比較して最も短くなることはない
- 【原則3】4波が1波の高値を割り込むことはない
以下、それぞれの原則について詳しく説明していきます。
原則1 2波が1波の始点を割り込むことはない
原則1は、「2波で起こった下降が1波の始点(安値・高値)を割り込むことはない」ということです。2波は1波の調整のため、それを割り込んでしまうとエリオット波動にはなりません。
原則2 3波が1波、5波と比較して最も短くなることはない
原則2は、「3波が1波と5波と比べて最も短くなることはない」です。3波は他の波と同等かそれ以上にしっかりと上昇あるいは下降している必要があります。
原則3 4波が1波の高値を割り込むことはない
原則3は、「4波が1波の高値を割り込むことはない」です。4波も調整局面として下降しますが、この下降は1波の高値より下がることはありません。1波の高値より高いところで反発している必要があります。
原則通りにエリオット波動が成立しても例外あり
上記3つの原則を確認できれば、エリオット波動が成立していると判断でき、その後の修正波を予測しやすくなります。但し、上記原則を満たした場合でも、必ずしもサイクルが発生するとは限らないことに注意しましょう。
【基礎編】波動ごとの特徴を押さえよう
エリオット波動は上昇5波、下降3波の8波で構成されていると説明しました。ここからはそれぞれの波動の特徴を一つずつ順番に説明していきます。
上昇5波の特徴と相場参加者の思惑
1波の特徴:トレンドやもみ合いの中で大きな上昇が発生
それまでは下降トレンドやもみ合い相場が続いており、多くの人がそのような流れにあると判断している中で発生します。
相場参加者の多くは、本格的な上昇目線に切り替わっておらず、1波の上昇に対してその戻り売りを狙うスタンスを取っています。
そのため、2波で大きく修正されることも多いです。あるいは、直前の下降が非常に大きい場合は、その反動として急激な上昇の1波になるケースもあります。
2波の特徴:1波から戻りが起こる
市場参加者はまだ弱気な見方をしている最中です。1波の上昇は下降トレンドやもみ合い相場中の一時的な戻りと判断して売りを行う人も多くいます。その結果、1波のほとんどの上昇幅を打ち消すような深い下降になり、急こう配な形になることも多くあります。
3波の特徴:最も大きな上昇を見せる
1波と2波の動きから、市場参加者が上昇トレンドであると判断して買い注文を出しやすい局面です。
4波の特徴:逆行するも横ばいになりやすい
2波と比較すると、押し目を作る波形が急な形というよりは、横ばいになりやすい傾向があります。1波の高値よりも下降することはありません。
5波の特徴:再び上昇を見せる
1波や3波の上昇局面が続いたことから、相場参加者が非常に強気になりやすい局面です。一方で、最高値への不安感から実際の相場状況は弱くなりがちです。また、3波がかなり大きくなった場合は、5波が3波の高値を超えられず、ダブルトップのような形になるケースもあります。
下降3波の特徴と相場参加者の思惑
下降3波の特徴と市場参加者の思惑について解説していきます。
A波:調整局面として下降
上昇5波を見てきた相場参加者は強気の状態のため、このA波を一時的な調整局面と考え、押し目買いも入る状況です。しかし、5波において天井を示唆するチャートパターン(上ヒゲやダブルトップなど)を形成してから下降を始めた場合などは、下降に転じてA波となる可能性が高まります。
B波:戻り
A波から戻る上昇波で、ここから上昇トレンドに回帰すると考えるトレーダーと、下降基調に入ったと考えるトレーダーに分かれる局面です。B波の戻りが終わると、下降のC波が始まる可能性が高いです。
C波:大きな下降
B波から大きく下降し、上昇トレンドの継続を期待していた相場参加者も売りを出します。その結果、A波の最安値を超えるほどの大きな下降になりやすいです。この下降によって、エリオット波動の上昇5波、下降3波の1サイクルが終わったものと見なします。
【実践編】エリオット波動をトレードに応用しよう
ここからは、エリオット波動を用いた実践的なトレード手法の例を紹介します。
①基本的には3波や5波を順張りで狙う
基本的には3波や5波を順張りで狙いましょう。エリオット波動の原則の一つに、「3波が1波、5波と比較して最も短くなることはない」というものがあります。
長い波動となりやすい3波を狙うことで、トレードの期待値を高めることが可能です。
エントリータイミング
エントリーポイントとしては、2箇所考えられます。一つは2波の終点での押し目買い、もう一つは2波からの反発が1波の高値を明確に上抜いたタイミングでのブレイクアウトです。
決済タイミング
利益確定は3波の勢いが衰えた終盤です。損切りは、押し目買いの場合は1波の始点、ブレイクアウトの場合は2波の終点とします。また、3波が想定よりも上昇せずに1波よりも短く終わってしまった場合は、エリオット波動が不成立なので決済します。
この考え方と同様に、5波を狙ったトレンドフォローも可能です。3波が確定している場合5波も起こりやすくなります。エントリーや決済は、3波狙いのルールを流用できます。
押し目買いとは、上昇トレンド中にいったん下降した箇所でエントリーする戦略です。トレンドの中で「安く買う」ことができます。一方のブレイクアウトは、上昇トレンド中に前回の高値水準を上抜けする箇所でエントリーする戦略です。高値更新は明確なトレンド継続のサインであり、この水準では多くの注文が入って勢いよく値動きする可能性が高いです。
②フィボナッチで押し目をチェックする
上昇5波における調整の押しの深さは、フィボナッチ・リトレースメントを使用することで予想しやすくなります。
フィボナッチ・リトレースメントは、フィボナッチ数列(1、1、2、3、5、8...)から導き出された比率(23.6%、38.2%、50%、61.8%など)に基づき、過去の値動きに対して、どの程度押し戻すかを予測するテクニカルインジケーターです。
例えば1波が終わった後に2波で戻りがあります。この調整(押し目)の深さをフィボナッチ比率を使って予測できます。
下画像では、1波にフィボナッチ・リトレースメントを引いています。
フィボナッチ比率の水準から反発するようであれば、押し目買いが狙えるわけですが、結果として38.2%水準から反発上昇しています。3波を狙う場合は、ここでの押し目買いのエントリーが有効となります。
では、3波はどこまで上昇していくでしょうか?それを予想できるのが、フィボナッチ・エクスパンションです。
フィボナッチ・エクスパンションは、フィボナッチ数列(1、1、2、3、5、8...)から導き出された比率(23.6%、38.2%、50%、61.8%など)に基づき、過去の値動きに対して、値動きの伸び幅を予測するテクニカル分析ツールです。
1波の始点と終点、および2波の終点にフィボナッチ・エクスパンションを選択すると、3波の上昇目標が示されます。目標となるフィボナッチ比率は、61.8%、100.0%、161.8%です。
上画像では、3波が61.8%、100.0%の目標を上回っている様子が分かります。これらの水準を利益確定の目標とするのも有効です。
以上のように、フィボナッチ・リトレースメントとフィボナッチ・エクスパンションを併用することで、エリオット波動の3波を狙うトレードに、大きなヒントを得られます。ぜひ試してみてください。
フィボナッチ・リトレースメント/エクスパンションの設定方法はそれぞれ下記をご参照ください。
エリオット氏がフィボナッチ比率を相場に応用
フィボナッチ・リトレースメントやフィボナッチ・エクスパンションの目安に使われるフィボナッチ比率は、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチによって発見された不思議な比率のことで、具体的には0.382、0.618、1.618などの比率を指します。このフィボナッチ比率を市場の値動きに当てはめようとしたのは、エリオット波動の開発者であるエリオット氏だといわれています。
MT4/MT5でエリオット波動を確認してみよう
最後に、MetaTrader4(MT4)、MetaTrader5(MT5)でエリオット波動を使う方法を紹介します。MT4とMT5の操作はほぼ同じですが、この記事では図解にMT5を使用します。
トレンドラインを手動で描く方法
エリオット波動を視覚化するためには、トレンドライン(斜線)の描画ツールを使用して、上昇波と下降波にラインを引く方法があります。
MT5では、上部のツールバーにある「トレンドラインを描く」のアイコンをクリックすると、チャートにトレンドラインを引くことができます。あるいは、メニューバーの「挿入」→「オブジェクト」→「トレンドライン」の順に選ぶ方法もあります。
始点をクリックし、そのままドラッグで終点までカーソルを運んでクリックを離すと、その間にトレンドラインが引かれます。
このトレンドラインを使って、任意の安値と高値を結ぶことで、波動のラインを視覚化できます。下画像は、上昇5波にトレンドラインを引いた例です。
インジケーター「ZigZag」を利用する方法
トレンドラインを一つ一つの波動に手書きするのは手間がかかります。もっと簡単に波動を確認したい場合は、インジケーターの「ZigZag」を使うとよいでしょう。
ZigZagはローソク足の安値と高値を線で結ぶだけのシンプルなインジケーターです。自動で波動にラインを引いてくれるので、エリオット波動のそれぞれの波を視覚的に判断しやすくなります。
ZigZagでは、3つのパラメータを変更可能です。
ZigZagのパラメータ
1Depth | 数値を大きくすると表示される山と谷が大きくなる。 |
---|---|
2Deviation | 山と谷の転換率 |
3Back Step | 転換の判断に要する期間 |
相場の大局観をエリオット波動でつかむ
エリオット波動の上昇5波と下降3波のサイクルを理解することで、チャートを見れば現在がどの波動にあるのかを判断しやすくなります。エリオット波動で最も値幅が期待できる局面を見抜く重要なポイントは、基本的には3波や5波を順張りで狙うことです。
また応用編として紹介した、フィボナッチ・リトレースメント、フィボナッチ・エクスパンションを併用する手法を活用することで、3波狙いのトレード戦略が充実するでしょう。
当サイトの海外FX業者の最新人気ランキングでは、各海外FX業者のスプレッドやサポート体制の充実度、ボーナスなどのサービスの評価を5段階で表示しています。トレードスタイルに合わせたFX業者選びの参考にしてみてください。