海外FX業者比較

当記事は執筆時点の最新情報に基づいて発信しています。現在の最新情報とは異なる場合がありますので、最新情報は各ブローカーの公式WEBサイトよりご確認下さい。
STARTRADER(スタートレーダー)は、2024年後半から豪華なボーナスで急速に注目を集めている海外FX業者です。
Vantage Tradingグループではあるものの、取得難易度の高い金融ライセンスを保持していることから単体のFXブローカーとしても信頼性が高く、多くのユーザーの関心を集めています。
また、STARTRADERは最大2万ユーロを補償する「The Financial Commission」への加盟に加えて、ユーザー1人あたり最大100万ドルを補償するLloyd'sの保険にも加入しており、安全性の面でも高い評価を得ています。
本記事では、STARTRADERの特徴や利用時の注意点、安全に利用できるかどうかを詳しく解説します。STARTRADERの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次
STARTRADERってどんな海外FX業者?
STARTRADER(スタートレーダー)は、2024年から本格的に日本向けのサービス提供を開始した海外FXブローカーです。
前身となる海外FXブローカーは存在していたものの、STARTRADERというブランド名での営業は2022年から開始されてばかりで、ブランドとしての歴史はまだ比較的新しいといえます。
しかし、公式ウェブサイトに数々の受賞歴が掲載されていたり、海外FX評価サイトで高い評価を獲得していることから、単なる新興ブローカーとは一線を画しています。
それでは、まずSTARTRADERの公式情報に基づき、その概要を確認していきましょう。
運営会社・所在地・ライセンスを総点検
STARTRADER(スタートレーダー)の提供しているサービスの概要は以下のとおりです。
STARTRADERの概要
運営会社名 | STARTRADER LIMITED |
設立年 | 2022年 |
会社住所 | Block B, Room 2, No. 2, Global Village, Jivan's Complex, Mont Fleuri, Mahe, Seychelles |
ライセンス | セーシェル共和国金融サービス機構 (FSA)【SD049】 |
顧客資産の管理 | 分別管理 |
運営会社名 |
STARTRADER LIMITED |
設立年 |
2022年 |
会社住所 |
Block B, Room 2, No. 2, Global Village, Jivan's Complex, Mont Fleuri, Mahe, Seychelles |
ライセンス |
セーシェル共和国金融サービス機構 【SD049】 |
顧客資産の管理 |
分別管理 |
STARTRADERは、2022年に設立された比較的新しいブローカーです。しかし、その企業規模は決して小さいものではなく、オーストラリアや中国をはじめとする複数の都市に拠点を構えています。さらに、グループ企業がオーストラリア証券投資委員会(ASIC)や英国金融行動監視機構(FCA)の金融ライセンスを保有しており、規制面での信頼性も確保されています。
「IV Markets」から「STARTRADER」へ改称
STARTRADER(スタートレーダー)は、もともと「IV Markets」として2019年に設立された企業を前身としています。2022年春、IV Marketsは顧客基盤とライセンスを引き継ぎ、ブランド名をSTARTRADERに変更しました。
IV Marketsは当初、中国語圏を中心にサービスを展開していたため、STARTRADERに名称を変更したあとも2024年までは一部のブラウザ設定や言語オプションに中国語の要素が残っていました。
しかし現在では、日本人ユーザー向けに大幅な改善が行われ、違和感なく快適に利用できるプラットフォームへと進化しています。
2008年設立説はエビデンスなし
STARTRADER(スタートレーダー)は日本の様々なレビューサイトでは2008年に設立されたと紹介されていますが、FXplusが調査したところ、そのエビデンスを確認することができませんでした。確認できた最も古い情報は、ASIC(オーストラリア証券投資委員会)への登録日です。
ASICへの登録情報
STARTRADERのASIC登録情報
会社名 | STARTRADER PRIME GLOBAL PTY LTD |
住所 | L 35 31 MARKET ST SYDNEY NSW 2000 AUSTRALIA |
ライセンス番号 | 421210 |
ライセンス登録日 | 2012年9月3日 |
会社名 |
STARTRADER PRIME GLOBAL PTY LTD |
住所 |
L 35 31 MARKET ST SYDNEY NSW 2000 AUSTRALIA |
ライセンス番号 |
421210 |
ライセンス登録日 |
2012年9月3日 |
STARTRADER(スタートレーダー)が持つライセンス番号「421210」は2012年に登録されており、STARTRADERがこのライセンスを取得するまでに、二度の社名変更を経ています。これらの社名はいずれもSTARTRADERとは無関係の業者名であることから、STARTRADERは既存のASICライセンスを保有する企業を買収した可能性が考えられます。
以下は、これまでASICのライセンス番号「421210」に登録されていた企業です。
ライセンス番号421210のName History
期間 | 会社名 |
2012年9月3日~2015年4月20日 | GKFX FINANCIAL SERVICES AUSTRALIA PTY LTD |
2015年4月21日~2023年10月30日 | CHARTERPRIME PTY LTD |
2012年9月3日~2015年4月20日 |
GKFX FINANCIAL SERVICES AUSTRALIA PTY LTD |
2015年4月21日~2023年10月30日 |
CHARTERPRIME PTY LTD |
2012年にライセンス番号「421210」を初めて取得したのは、かつて日本市場にも進出していた「GKFX」です。その後、2015年4月から2023年10月末までは「CHARTERPRIME PTY LTD」というFXブローカーがこのライセンスを保有していました。
ASICライセンスは海外FXブローカーが新規に取得するのは難しく、また、これらの業者とSTARTRADERの直接的な関連性が確認できません。さらに、STARTRADER公式サイトでも2023年11月14日にASIC取得の発表を行っています。
このことから、STARTRADERは2023年にASICライセンスを保有していたCHARTERPRIMEを買収したと考えるのが自然でしょう。なお、現在CHARTERPRIMEのWebサイトは表示できなくなっています。
中国での名称変更記録
次に、中国・北京に本社を置く「北京港骏国際商务咨询有限公司」の資料から、2022年3月29日に「STARTRADER International PTY Limited」 へ名称変更を行った履歴が確認できました。時期を考慮すると、IV MarketsからSTARTRADER(スタートレーダー)へブランド名を変更するタイミングだったのではないかと推測されます。
中国で名称を変更した理由は定かではありませんが、上記の内容から、STARTRADERが設立されたのは、2022年、もしくはIV Marketsが設立された2019年と言うべきでしょう。2008年に設立されたというのはちょっと誇張し過ぎかもしれません。
STARTRADERの良い評判とメリット
STARTRADER(スタートレーダー)の特徴やメリットについて解説します。
STARTRADERの特徴としては、多数の金融ライセンスの保有や、手厚い保険などのほか、約定力の強化やメディア運営にも力を入れているようです。
ただしここでわかる特徴などは、あくまでSTARTRADERが公式で発表している内容となるため、その信憑性についてはしっかりと調査をする必要がありそうです。
信頼度の高い金融ライセンスを保有している
STARTRADER(スタートレーダー)は、以下の5つの国・地域において公式に金融ライセンスを取得し、各規制当局の監督を受けています。
STARTRADERが保有しているライセンス
ライセンス名 | ライセンス番号 |
オーストラリア証券投資委員会(ASIC) | 421210 |
英国金融行動監視機構(FCA) | 11380134 |
セントビンセントおよびグレナディーン諸島金融サービス局(SVGFSA) | 228 LLC 2019 |
セイシェル共和国金融サービス機構 (FSA) | SD049 |
南アフリカ金融セクター行動監督機構 (FSCA) | 435897 |
オーストラリア証券投資委員会 |
421210 |
英国金融行動監視機構 |
11380134 |
セントビンセントおよびグレナディーン諸島 金融サービス局 |
228 LLC 2019 |
セイシェル共和国金融サービス機構 |
SD049 |
南アフリカ金融セクター行動監督機構 |
S435897 |
これらのライセンスはすべて、各国の公式規制当局によって確認されており、STARTRADERは法令に基づく運営を行っています。
特に、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)および英国金融行動監視機構(FCA)のライセンスは取得難易度が高く、厳格な審査基準をクリアしなければ取得できません。これは、STARTRADERが十分な資本力と健全な経営基盤を備えた信頼性の高いブローカーであることの裏付けと言ってもよいでしょう。
ASICブローカーの買収で信頼性向上
STARTRADERは、かつて「IV Markets」としてセントビンセントおよびグレナディーン諸島のライセンスで運営されていましたが、事業再編後、ASICライセンスを保有するブローカーを買収し、信頼性および事業基盤の強化を図ったと考えられます。ASICライセンスを保有するブローカーの買収は、STARTRADERが十分な資本力を有していることを示し、STARTRADERグループの信頼性を一層向上させています。
Lloyd's保険100万ドル補償&TFC加盟で資金保護を強化
STARTRADER(スタートレーダー)は、顧客資金を保護するため、Lloyd'sの保険に独自に加入しています。
この保険は、ユーザー1人あたり最大100万ドル(約1億5,000万円)の補償が受けられる仕組みで、非常に手厚い補償内容となっています。万が一、STARTRADERが経営破綻や倒産により顧客資金を喪失した場合、この保険により補償が提供されることが明記されています。
ただし、このLloyd's保険の受益者はモーリシャスの住所で契約されており、実際に全ユーザーへ適用されるかは確認が必要です。
また、STARTRADERは、最大2万ユーロの補償を提供する第三者紛争解決機関「The Financial Commission」にも加盟しています。Lloyd's保険との二重の補償体制により、他の海外FXブローカーと比較しても顧客資金の保護に対する信頼性が高い点が特長です。
Vantage Trading級の激狭スプレッドを実現
STARTRADER(スタートレーダー)はVantage Tradingグループということもあり、基本的な取引条件は酷似しています。
STARTRADERの口座タイプ
最大1,000倍のレバレッジで、為替や株価指数、貴金属のスプレッドも業界トップクラスの狭さであることから、短期トレーダーや売買回数の多いトレーダーにとっては嬉しい条件です。
さらに、個別株やETF銘柄も豊富にラインナップされており、幅広い投資ニーズに対応できる点も大きなメリットです。
STARTRADERはVantage Tradingグループの一員ではありますが、両社は明確に区分されて独立した運営体制を敷いています。したがって、一方の企業に関する否定的な情報や評価があったとしても、同じグループ内の別企業にそのまま当てはめるのは適切ではありません。それぞれの企業は独自のガバナンスと運営方針のもとで事業を展開しているため、公平な評価には個別の実態に即した判断が求められます。
当日着金も可能な高速出金体制
STARTRADER(スタートレーダー)は、SNS上で「出金が迅速」と好評を集めています。特に仮想通貨による出金は、その多くが当日中に処理され、利用者に安心感を提供しています。
さらに、銀行送金やSTICPAYなどのオンラインウォレットを利用した出金もスムーズで、多くの場合、当日または翌営業日までに着金が確認されています。
海外FXブローカーにおいては、出金に時間がかかるほど利用者の不安が増すものです。そのため、STARTRADERのように迅速な出金処理を徹底し、ユーザーの資金を早期に届けようとする姿勢は、高く評価されるポイントといえるでしょう。
STARTRADERの利用前に押さえたい懸念ポイント
STARTRADERについて詳しく調査していくと、多くの気になる点やデメリットが見つかりました。トレーダーにとって損失につながってしまう可能性もあるため、利用する際はこれらの注意点をよく理解しておくようにしてください。
ヘッジ取引(両建て)やギャンブルトレードに厳しい
STARTRADER(スタートレーダー)は、定期的に魅力的な入金ボーナスを提供していることで知られていますが、ノーリスクでの利益を狙ったギャンブル的な取引や、両建て(ヘッジ)を利用した悪質なアービトラージ取引には厳しい姿勢を取っています。こうした取引が確認された場合、高い確率でボーナス由来の利益が無効とされる可能性があります。
通常の取引スタイルを守っているユーザーが影響を受けることはほとんどありませんが、予期せぬトラブルを避けるためにも、他の海外FX業者以上に、事前にボーナス利用に関する規約を確認することが大切です。
なお、STARTRADERはボーナスを利用しなくても十分に優れた取引環境を提供しているため、利用に不安がある方は、ボーナスを適用せずに取引を開始するとよいでしょう。
ボーナス利用者から出金拒否や利益取消の口コミも
STARTRADER(スタートレーダー)へと社名変更した後の評判を調査したところ、ボーナスを利用していたトレーダーを中心に、国内外で出金拒否や利益取消の口コミが複数確認されました。以下は、実際に確認できた口コミの内容を要約したものです。
STARTRADERの悪い口コミ
- STARTRADERで取引をしていたが利益を没収された
- アカウントが一方的に閲覧専用になり、アクセスできなくなった
- サポートに問い合わせるとアカウントマネージャへ連絡するように言われたが、連絡しても返答が来ることはなかった
しかし、ボーナスが豪華なブローカーには悪評がつきやすい傾向があります。これは、不正行為を行う一部のユーザーがトラブルを引き起こし、出金を強引に要求するケースが少なくないためです。実際、STARTRADERには良い評判も一定数存在しており、否定的な口コミの大半は悪質な取引を行うユーザーによるものと推測されます。
STARTRADERは「ボーナスと低スプレッド」を両立できる数少ない選択肢
STARTRADER(スタートレーダー)は、豪華なボーナスと業界最狭水準クラスのスプレッドという本来両立しにくい条件を同時に提供しているため、初期証拠金をボーナスで増やしつつ低コストで取引したい短期・スキャルピングトレーダーにとって魅力的なブローカーです。
もっとも、入金ボーナスや口座開設ボーナスにはロット制限や取引ルールなど細かな利用条件が伴い、満たさない場合は利益が無効化される恐れがあるため、規約を事前に確認することが欠かせません。
安全面ではASICとFCAのライセンス取得に加えてLloyd's保険へも加入し、ユーザー資金を最大 100 万ドルまで補償する体制が整えられているため、日本人トレーダーも比較的安心して利用できるでしょう。
日本に上陸したばかりの新興ブローカーではあるものの、Vantage Tradingグループの資本力に支えられたSTARTRADERは、信頼性と実力を兼ね備えた注目の存在です。