カントリーリスクとは、投資対象としている国の政情や経済情勢によって、投資している資金が損なわれてしまうリスクのことです。狭義には、投資対象国の国債が債務不履行(デフォルト)に陥るリスクのことを指すこともあります。
世界には200近い国や地域がありますが、それぞれの国は政治や経済に特有の事情を有しています。投資マネーが国境を超えて行き来する現代の経済システムにおいては、日本国内からでも簡単に外国に投資をすることができますが、その資金がどれだけのリスクにさらされるのかを知るために意識するべきなのが、カントリーリスクです。
特にFXは外貨の売買をするため、カントリーリスクを意識する局面が多々あります。一般的に高金利通貨と見なされている通貨は新興国の通貨であることが多く、そういった新興国は国債の金利や政策金利が高いため、FXのスワップポイントも高くなります。これだけを見て、カントリーリスクを考慮せず買いポジションを保有し続けると、スワップ収入よりも通貨価値の下落の方が大きくなり、トータルで損をしてしまうこともあります。
典型的な例はトルコリラです。トルコリラ円の買いポジションは高いスワップポイントが得られるため、日本人投資家の間で人気が高かったですが、長期下落トレンドによって大損をしてしまった投資家が続出しました。
2007年には99円台をつけたトルコリラは、2021年には約8分の1となる12円まで下落しており、これだけ価値が落ちてしまうと、受け取ったスワップポイントの分を差し引いても、収支がマイナスになるケースが多くなります。
著名な投資家ジム・ロジャース氏は、ミャンマーのことを「最後のフロンティア」と評しました。他のアジア各国が既に経済発展を遂げ、これからの投資先としてまだまだ成長余地があるとして着目したことを受けての発言でした。こうした評価は世界各国の企業にも共通しており、日本からも多数の企業がミャンマーへの進出を果たしました。しかし、2021年に起きた軍によるクーデターや市民への弾圧は、カントリーリスクが現実になったとして多くの企業が撤退や事業の見直しを迫られました。個人投資家レベルだけではなく、こうした企業レベル、国家レベルにおいてもカントリーリスクは多大な影響をもたらします。
読み方
かんとりーりすく