ムーディーズとは、世界的に著名な米国の格付け会社の一つです。格付け会社は、企業が発行する社債や国が発行する国債などの財務や利息支払い・元本償還能力などを審査し、結果を発表します。主に債券の発行会社から格付け手数料収入を得て格付けを行い、債券に投資する機関投資家などが、格付けを参考にしながら投資を行っています。ムーディーズの他、スタンダード・アンド・プアーズ、フィッチをまとめて三大格付け会社と呼びます。
ムーディーズの格付けでは、最も信頼性の高い格付けは「Aaa」と表記します。以降はAa、A、Baa、Ba、B、Caa、Ca、Cとなり、Aa~Caaのランクには1~3の数字が付され、ランク内の上・中・下位を示します。Baaまでが「投資適格」、Ba以降は「投機的」とされ、リスクが高いものという扱いになります。
「投機的」の格付けは、債務不履行の可能性が高いことを意味します。その高いリスクと引き換えに、利回りは高く設定されているものが多く、「ハイ・イールド債」「ジャンク債」などとも呼ばれます。
ムーディーズによると、日本の国債の格付けは1998年にAaaランクを外れ、信用力は「中の上」程度とされています。中国や韓国を下回りイスラエルやチェコ、オマーンなどと同水準です。GDPの2倍を超える国債残高が懸念されてのことですが、日本が持つ海外資産は世界でも最大であり、国債はほぼ国内で消化され借り換えの懸念もありません。実情を反映していないということでムーディーズに対する批判も起こっています。
格付け会社は民間企業ではあるものの、公表する格付けは世界の投資家にとって非常に重要で公共性のある情報といえます。しかし、2008年に表面化したサブプライムローン問題では、ムーディーズをはじめとする格付け会社の信用が大きく揺らぎました。信用の低いローン債権を混ぜ合わせて証券化した複雑な商品に対して最上級の格付けを行い、価格が下がりだすと数日で一挙に投機的格まで格下げを行ったことで市場に混乱をもたらしました。金融危機を引き起こした原因の一角として、責任が問われる事態となったのです。
読み方
むーでぃーず