ミセス・ワタナベとは、主に欧米のメディアが金融市場に参加する日本人トレーダーを総称する際に用いる言葉です。ミセスという言葉ではあるももの女性に限定しているわけではなく「ミスター・ワタナベ」と呼ばれることや、「キモノトレーダー」と呼ばれることもあります。
古くから英国の金融市場では、小口かつ保守的な個人投資家を「Aunt Agathas(アガサおばさん)」と呼ぶことがあり、その日本人版という位置付けです。欧米では、FXに参加するのはプロがほとんどであり、そんなプロの世界に参加してくる一般投資家を、半ば揶揄する意味合いとして用いられます。
日本では、個人投資家向けのFXは1998年に解禁され、2000年以降は明確な円安トレンドが発生していたことから、多くの一般投資家がFXに参入しました。主に主婦層や会社員などが、積極的にレバレッジをかけて円キャリートレードを行い、為替相場に大きな影響を及ぼしたと言われています。
かつては、低金利通貨である円で資金調達を行い、金利の高い通貨で運用する円キャリートレードが「簡単な投資法」としてもてはやされました。例えば、2006年ごろの政策金利は、NZドルが約8%、豪ドルが約6%、米ドルや英ポンドは約5%、ユーロは約3%と、非常に高い水準でした。米ドル円のスワップが100円を超えるFX会社も多いという好環境で、さらに力強い円安トレンドが継続していたため、円キャリートレードが流行したのです。しかし、近年ではNZドルや豪ドルなどの高金利通貨で相次いで利下げが行われたため、このような手法の人気は低下しました。
読み方
みせす・わたなべ
同意語
ミスター・ワタナベ、キモノトレーダー