PSR(Price to Sales Ratio)は、ある企業の株式時価総額が売上高の何倍になっているかを表す株式の評価指標で、日本語では株価売上高倍率と訳されます。時価総額をその企業の年間売上高で割って算出します。
例えば、株式時価総額が20億円の企業で、年間売上高が1億円だった場合、PSRは「20 ÷ 1」で20倍となります。
年間売上高が同等の2社を比べる場合、基本的にはPSRが低い方が売上高に対して株価が低く割安ということになります。また、PSRが高い方が割高ではあるものの、株価が評価され投資家の期待が大きい銘柄であるといえます。
株式の割安・割高を判断する評価指標としてPER(株価収益率)がよく使われますが、PERでは評価をしにくい企業群があります。それは伸び盛りの超成長企業です。例えば、赤字上場のベンチャー企業など、先々の大きな成長は期待できるものの、現時点では赤字だったり利益が非常に少なかったりする企業の場合、PERがマイナスまたは数十倍、数百倍といった巨大な数値など、評価基準として使用できない異常値となります。どんな企業でも売上は立っているので、そのような企業の評価でもある程度の妥当性が見込める評価指標がPSRです。
企業に対する投資家の期待が高まり株価が上昇する中で、売上成長が伴わずPSRがどんどん上昇してしまっている場合は買われすぎと考えられます。一方、PSRがあまり上昇せず順調に業績を拡大している場合は、投資家のマインドが過熱し過ぎておらず、期待と成長が釣り合っている状態といえます。
PSRは、ITバブルの時代(1990年代末期から2000年代初期)にPERでは明らかに割高な企業に投資するための正当化の材料として使われたこともあり、投資評価の指標として疑問視されることがあります。例えば、PSRが10倍の企業に投資する投資家は、その企業が1円の材料費や光熱費、人件費も支払う必要のない事業を営んでいたとしても、投資した金額の元を取るのに10年かかることになります。一方、米国株式インデックス(S&P500)の平均的なPSRは2倍にも達しません。たとえPSRであっても数値があまりに大きすぎる銘柄は、短期投資と割り切ることが無難といえます。
読み方
ぴーえすあーる
同意語
株価売上高倍率