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2025年6月3日、海外FXブローカーのVantage Trading(ヴァンテージ)は、MetaTrader4(MT4)上で新たに「BTCGLD」および「ETHGLD」という2つのCFD銘柄の取扱いを開始することを発表しました。両銘柄は、2025年6月14日よりMT4上での取引が可能となります。
新たに追加された「BTCGLD」と「ETHGLD」は、それぞれビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)と、貴金属である金(GOLD)を組み合わせた通貨ペアです。
仮想通貨と金という異なる資産を掛け合わせたCFDは、まだ提供している業者が少なく、今回のアップデートはVantage Tradingの差別化ポイントとなるでしょう。
本記事では、「BTCGLD・ETHGLDとはどんな銘柄か?」という基本的な部分から、Vantage Tradingで取引するメリット・注意点、そしてどんなトレーダーに向いているのかまでを網羅的に解説します。

この記事の目次
Vantage TradingがMT4対応のBTCGLD・ETHGLDを新たに追加
まずは、BTCGLD・ETHGLDの特徴についてご紹介します。
MT5で提供中のBTCXAU・ETHXAUがMT4にも登場
今回Vantage Trading(ヴァンテージ)が新たに取り扱いを開始した「BTCGLD」「ETHGLD」は、実質的にはすでにMetaTrader5(MT5)で提供されている「BTCXAU」「ETHXAU」と同一内容の商品です。
つまり、仮想通貨(BTC・ETH)と金(XAU=GLD)の組み合わせペアであり、プラットフォームごとに名称が異なるだけとなります。
これまではMT5口座を持っていなければ取引できなかったこれらのペアが、今回の追加によりMT4ユーザーにも開放されたということになります。
MT4は依然として根強い人気を誇る取引プラットフォームで、特に、ニッチな自動売買システム(EA)やカスタムインディケーターを使いたいトレーダーにとっては不可欠な環境です。
そのため、MT4で全ての取引を完結させたいというニーズに応える形で、今回の銘柄追加が実現したことになります。MT4環境に慣れ親しんだトレーダーにとって、これまでアクセスできなかった銘柄が使えるようになることは、大きなメリットと言えるでしょう。
ボラティリティの高い仮想通貨とGOLD(金)の組み合わせ
BTCGLDやETHGLDは、その名の通りビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)と金(GLD)を組み合わせたCFDペアです。
まず、ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨はボラティリティが高いという特徴をもちます。1日に数%、場合によっては数十%単位で値動きすることもあり、短期トレードで大きなリターンを狙える一方、リスクもやや高めです。
一方の金(GOLD / GLD)は、安全資産と呼ばれ、世界的な経済不安やインフレなどの局面で価値が見直されやすい特徴があります。価格変動は長期的な上昇傾向にあり、資産価値の保存手段として長年投資家から信頼されてきました。
この高リスク・高リターンの仮想通貨と安定志向の金を組み合わせたペアを取引することにより、ある程度のリスクヘッジが期待できます。
ただし、金価格が大きく動く局面ではBTCGLDやETHGLDも大きく変動する可能性もあり、一般的なBTCUSDよりも高いボラティリティが発生する点には注意が必要です。
Vantage TradingでのBTCGLD・ETHGLD取引条件
続いて、Vantage Trading(ヴァンテージ)で実際にBTCGLD・ETHGLDを取引する際のスペックや環境面について解説します。
「どのくらいのレバレッジで取引できるのか」「取引コストは高いのか」「いつ取引できるのか」など、事前に押さえておくべきポイントを整理しておきましょう。
最大レバレッジは5倍
Vantage Trading(ヴァンテージ)でBTCGLD・ETHGLDを取引する際に適用される最大レバレッジは5倍です。つまり、証拠金の5倍までのポジションを建てられるという意味で、たとえば10万円の証拠金があれば最大50万円相当までの取引が可能になります。
BTCUSDやETHUSDといった他の主要銘柄では、Vantage Tradingは最大20倍以上のレバレッジを提供している場合もあり、最大レベレッジ5倍という設定はやや控えめな水準です。
一見すると低く感じるかもしれませんが、ボラティリティの高い仮想通貨ペアでは、過度なレバレッジが一気に資金を失うリスクにも直結します。
「もっと大きなポジションを持ちたい」というトレーダーには物足りないかもしれませんが、初心者にとっては過剰なリスクを抑制できる水準ともいえます。
低水準のスプレッドが予想
本記事の執筆時点ではBTCGLD、ETHGLDのスプレッドは公開されていませんが、Vantage Trading(ヴァンテージ)は元々業界トップレベルのスプレッドの狭さを強みとするブローカーであるため、今回追加される2銘柄についても、同様の低スプレッド水準が予想されます。
実際、Vantage TradingのBTCUSD(ビットコイン米ドル)のスプレッドは、スタンダード口座でも約17〜20ドル程度と非常に狭く抑えられています。同様に金(GOLD)や主要通貨ペアでも低スプレッドを実現しています。
こうした背景から、BTCGLDやETHGLDでもスプレッドは比較的狭い水準が期待できるでしょう。
スプレッドが狭いほど利益を出すハードルが下がりますので、取引回数が多いトレーダーには大きなメリットになるでしょう。
週末(土日)でも取引可能
BTCGLD・ETHGLDは、週末(土日)を含む全日24時間取引が可能な銘柄として提供されます。これは、仮想通貨がもともと土日を含めて常時稼働しているマーケットであるためです。
そのため、例えば土日にビットコインが急変動した場合にも即座にポジション調整や新規エントリーが可能です。仮想通貨市場は土日に大きな材料が出やすい傾向があるため、平日限定の取引ではカバーしきれなかった機会損失を回避できる点はメリットといえるでしょう。
なお、週末は流動性が通常より低下することが多いため、スプレッドの一時的な拡大やスリッページの発生には注意が必要です。ポジションサイズを抑える、重要経済指標等の前後では様子を見るといったリスク管理も意識すると良いでしょう。
ロンドンやNYといった大きな金融市場がオープンしている平日には、銀行などの金融機関やヘッジファンド、プロップトレーディング会社などの機関投資家が活発に取引しています。週末はこうした大口の市場参加者が市場から離れるため、取引量が減少し薄商いとなります。以上のことから、週末にオープンしている仮想通貨市場も流動性が低下し、週末は穏やかな動きとなることが多いです。
Vantage TradingでBTCGLD・ETHGLDを取引する注意点とデメリット
BTCGLD・ETHGLDは、仮想通貨と金という異なる資産を組み合わせたユニークな通貨ペアですが、その分だけ注意すべき点やデメリットもあります。
ここでは、Vantage Trading(ヴァンテージ)でこれらの銘柄を取引する際にあらかじめ理解しておきたいポイントを2つ紹介します
レバレッジが低めで他社よりも資金効率が見劣りする
BTCGLD・ETHGLDの最大レバレッジは5倍に設定されており、これは一般的な仮想通貨CFD(20倍〜100倍)やFX通貨ペア(500倍〜2000倍)と比較してかなり低めの水準です。
同じVantage Trading(ヴァンテージ)で提供されているBTCUSDやETHUSDでは最大100倍のレバレッジが適用されていることを考慮すると、BTCGLD・ETHGLDの5倍は明らかに低い設定となっています。
つまり、同じ仮想通貨を取引するにしても、「BTCUSDなら100倍」「BTCGLDなら5倍」となり、運用効率に大きな差が出てしまいます。
低レバレッジには過剰なリスクを防ぎやすいというメリットもありますが、積極的に資金を回転させたいトレーダーにとってはやや物足りない設定と感じられるかもしれません。
週末も取引可能だが、流動性の低下やスプレッド拡大に注意
Vantage Trading(ヴァンテージ)のBTCGLD・ETHGLDは土日でも取引が可能ですが、週末は全体的な流動性が低下しがちである点には注意が必要です。流動性が下がることで考えられるデメリットは以下の3つです。
流動性の低下によるデメリット
- スプレッドが広がりやすく、取引コストが増加
- 約定スピードが落ち、スリッページが発生する可能性が上昇
- 指値・逆指値注文が想定外の価格で約定する可能性がある
週末のトレードに慣れていない方は、平日中心の運用から始めて様子を見ることをおすすめします。
BTCGLD・ETHGLDの取引時間は、平日のみゴールド市場がクローズしている日本時間午前6:00~午前7:00(冬時間は午前7:00~午前8:00)の時間帯は取引ができません。週末の土曜日・日曜日は24時間の取引が可能です。
価格変動が複雑なため各商品への詳しい理解が必要
BTCGLDやETHGLDは、仮想通貨と金という性質の異なる2つの資産で構成されているため、価格がどのように動くかの理解は難しいかもしれません。
100%テクニカル分析(チャート分析)をメインにする場合は、通常のFXペアと変わらず取引できる可能性がありますが、ファンダメンタルズを重視するトレーダーの場合は、仮想通貨の市場分析に加え、ゴールドの市場も同時に分析する必要があります。
ファンダメンタルズをメインとするトレーダーにとって、情報収集にかかる負担が増えることは注意が必要です。
Vantage TradingのBTCGLD・ETHGLD取引はどんな人におすすめ?
BTCGLD・ETHGLDは、ビットコインやイーサリアムと金(ゴールド)を組み合わせたユニークなCFD商品です。組み合わせが希少なため、すべてのトレーダーにマッチするとは限りませんが、以下のようなタイプの方には特におすすめできます。
取引銘柄の選択肢を増やしたい人
BTCGLD・ETHGLDは、取引銘柄の選択肢を増やしたい人におすすめです。
なぜなら、例えばBTCUSD・BTCJPYのペアがテクニカル的にエントリーが難しそうな場面でも、BTCGLDなら綺麗なエントリーサインが出ている可能性があり、取引の選択肢が増えるからです。
より具体的にいうと、BTCUSDやBTCJPYのチャートが「レンジ相場気味で方向感が出にくい」「サポートやレジスタンスラインがごちゃついていて判断しにくい」場合でも、BTCGLDでは一目でトレンドが分かる綺麗なチャートパターンが出ていることがあります。
つまり、同じBTC関連銘柄でも、「いちばん形が綺麗なもの」「水平線やMA、フィボナッチが効いているもの」 を選ぶことで、より精度の高いエントリーが可能になります。
銘柄の選択肢が1つ増えるだけで、エントリーチャンスの幅が広がるという点で、BTCGLD・ETHGLDはテクニカル分析がメインのトレーダーにとって価値のあるペアと言えるでしょう。
チャートパターンとは?
チャートパターンとは過去の値動きから繰り返し現れる特徴的なチャートの形をパターンとして認識し、今後の相場の方向性を予測するテクニカル分析手法です。ダブルトップ・ダブルボトム、三角保ち合い、フラッグ・ペナントなどが有名な例として挙げられます。 これらのパターンを見つけることで、エントリーやエグジットのタイミングを測ったり、リスク管理を行うために利用されるのが一般的です。
MT4ユーザーで新しいペアを探している人
使い慣れたMT4で仮想通貨や新しい通貨ペアにチャレンジしたいという方にもBTCGLD・ETHGLDはおすすめの銘柄です。
これまで同様の商品(BTCXAU・ETHXAU)はMT5でのみ提供されていましたが、今回の追加によりMT4でもトレードが可能になりました。
MT4はカスタムインディケーターや自動売買ツール(EA)の種類が多く、MT4限定のインディケータもあるため、それらを使って新規の銘柄を取引することが可能になります。
MT4でしか使えないインディケータやEAで新規銘柄を取引したいという方は、新たな取引対象として組み込んでみてください。
過度なレバレッジを避けたい慎重派の人
BTCGLD・ETHGLDは、Vantage Tradingの他の仮想通貨CFD(最大レバレッジ100倍)と比べても、最大レバレッジ5倍とかなり控えめに設定されています。
この低いレバレッジ水準は一見デメリットに見えるかもしれませんが、慎重派のトレーダーにとってはむしろ安心材料になる場合もあります。
レバレッジが高いと、少額の証拠金でも大きな金額を動かせてしまうため、感情に任せてつい大きなロットでエントリ-する可能性がありますが、BTCGLD・ETHGLDはそもそものレバレッジが低いため、感情任せのトレードをしにくい仕組みになっています。
取れるリスクの上限自体がシステム上で制限されているという点で、感情的なトレードを避けたい方や、冷静にトレードを進めたい方にはおすすめといえるでしょう。
Vantage TradingのBTCGLD・ETHGLDは新たな選択肢を提供
MT4対応のBTCGLD・ETHGLDの登場は、ビットコインを中心に取引しているトレーダーにとって、大きなアップデートと言えるでしょう。銘柄の選択肢が1つ増えるだけで、エントリーの幅は確実に広がります。
BTCUSDやBTCJPYが「テクニカル的に形が悪くて手を出しにくい」状況でも、BTCGLDでは明確なトレンドが出ている、といったケースは少なくありません。
特に、スプレッド水準・約定力・レバレッジなどの点で高いスペックを持つVantage Trading(ヴァンテージ)において、取引の選択肢を増やせるのは大きなメリットといえます。
仮想通貨をメインに取引したいが、良いスペックの業者が見つからないと悩む方は、ぜひVantage Tradingでの仮想通貨取引を試してみてください。