海外FX初心者

海外FX業者を利用する際の不安の1つに、「入出」や「出金」を挙げるトレーダーは多いでしょう。
海外のネット通販やサービス利用で支払いを行う機会は増えてきていますが、海外への送金となると日常的に行うことは稀です。そのため、海外FXでの入金や出金に対して、「手間がかかるのではないか」「高額な手数料を取られるのではないか」などの不安を感じることは当然といえます。
しかし近年、海外FX業者も銀行入出金の手数料無料化を図ったり、オンラインウォレットの採用など入出金方法の多様化に力を入れていて、ストレスなく入出金ができるようになっています。
海外FXが難しい、入出金ができるかどうか不安という人も、以下の3つのポイントに注目して、調べていきましょう。
知りたい情報 TOP3(ここを読めば解る)

この記事の目次
海外FXで利用できる主な入金方法・出金方法7選
国内銀行振込
国内銀行振込は、日本国内にある収納代行業者の銀行口座へ振込むことで、海外FX業者の取引口座へ入金する方法です。国内銀行への振り込みなので、各銀行が定める数百円の振込手数料で入金が可能です。
銀行の窓口だけではなく、インターネットバンキングを利用して自宅からでも振込が可能なので、様々な入出金方法の中でも比較的簡単にできる方法でしょう。クレジットカードやオンラインウォレットの決済が苦手な人にもおすすめの方法です。
海外FX業者では、国内銀行振込だけではなく、海外銀行送金も利用可能な場合があります。しかし、海外銀行送金は手数料も高額である上に、着金までに一週間程度の時間を要する事から、入出金の際には少し煩わしく感じるかもしれません。また、高額の出金になると、銀行側から確認の電話連絡が行われます。これは、海外からの高額な送金に対し、受取人に目的や使途などを確認する義務が銀行にあるからです。
国内銀行振込(※1)に対応している業者
銀行営業時間に振込の場合
国内銀行振込に対応している業者のほとんどは入金手数料が無料ですが、入金額によっては手数料が発生する業者も存在します。また、オンラインウォレット入金と比較すると、取引口座までの入金反映に時間がかかってしまうデメリットがあります。即時入金を行いたい場合、代替手段としてbitwalletやクレジットカード入金を検討すると良いでしょう。
クロスボーダー収納代行規制に要注目
海外FXの主な入出金方法として、国内銀行送金やbitwalletは利便性の高さから人気があります。しかしこれらの決済方法は、金融庁の「クロスボーダー収納代行規制」によって、今後の利用には大きな制限が設けられる可能性があることを把握する必要があるでしょう。詳しくは、本記事「クロスボーダー収納代行規制を把握しておこう」の章で詳しく解説しています。
bitwallet
bitwalletは、最新フィンテック(金融IT技術)を利用したオンラインウォレット・資金移動などのサービスを提供する会社です。シンガポールを拠点とし、多くの海外FX業者が導入しています。
金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語。金融サービスに最新技術を結び付けたbitwalletやSTICPAY(スティックペイ)などもフィンテックと呼ばれるサービスの1つです。
bitwalletでアカウントを開設し、bitwallet口座へクレジットカード、国内銀行振込などで入金しておくことで、対応した海外FX業者への入金・出金に利用できます。
以下は、bitwalletに対応している主な海外FX業者です。
主要海外FX業者のbitwallet対応
続いて、bitwalletを利用する3つのメリットを見ていきましょう。
bitwalletを利用する3つのメリット
- メリット1. 対応業者間での資金移動が簡単になる
- メリット2. 資金の管理が簡単になる
- メリット3. 高級クレジットカードの入金が可能
メリット1. 対応業者間での資金移動が簡単になる
bitwalletに対応している海外FX業者同士であれば、bitwalletを経由して簡単に資金移動が可能となります。ほとんどの海外FX業者では、bitwalletと業者間で手数料無料、かつ短時間での送金が可能です。一旦bitwalletに出金し、別の業者に入金すれば、対応業者間での資金移動についても手数料が発生しません。
メリット2. 資金の管理が簡単になる
運用していない資金はbitwalletに保管でき、いつでも対応業者間の移動ができますので資金の一元管理が簡単になります。複数の海外FX業者を使っていると、どれぐらいの損益が発生しているのかどうか、分かりにくくなってしまうこともあります。bitwalletを経由して海外FX業者と入出金を行えば、資金が増えているのか減っているのかがすぐに明確に分かるでしょう。
メリット3. 高級クレジットカードの入金が可能
ほとんどの海外FX業者では、アメックス(AMEX)やダイナーズ(Diners)、ディスカバー(Discover)などの高級クレジットカードからの入金には対応していません。bitwalletでは、海外FX業者で対応していない高級クレジットカードでも入金ができます。また、クレジットカードでの入金の代わりに、「ちょコムクレジット支払い」というサービスを採用していて、こちらを通してカード入金をする事も可能です。
bitwallet各入金手数料
入金方法 | ブランド・銀行 | 手数料 |
クレジット / デビッド | VISA・MasterCard・Diners Club AMEX・Discover Card |
カードブランドにより異なる |
国内銀行振込 | 指定銀行宛 | 無料 |
クレジット / デビッド | |
VISA MasterCard Diners Club AMEX Discover Card |
カードブランドにより 異なる |
国内銀行振込 | |
指定銀行宛 | 無料 |
bitwallet出金手数料(国内銀行振り込み)(※)(※1)
ベーシック | 777円 |
プロ | 583円(ベーシックアカウントの25%OFF) |
アンリミテッド | 389円(ベーシックアカウントの50%OFF) |
ベーシック | 777円 |
プロ | 583円(※2) |
アンリミテッド | 389円(※3) |
bitwallet出金手数料(海外銀行送金)(※)(※1)
ベーシック | 4,800円(40ドル)+出金額の1% |
プロ | 3,600円(40ドル)+出金額の1%(ベーシックアカウントの25%OFF) |
アンリミテッド | 2,400円(40ドル)+出金額の1%(ベーシックアカウントの50%OFF) |
パーソナルアカウントの出金手数料になり、法人口座の手数料は異なります。また別途、海外送金手数料や中継銀行手数料等が必要な場合があります。
ベーシック | 4,800円(40ドル)+出金額の1% |
プロ | 3,600円(40ドル)+出金額の1%(※2) |
アンリミテッド | 2,400円(40ドル)+出金額の1%(※3) |
- パーソナルアカウントの出金手数料になり、法人口座の手数料は異なります。また別途、海外送金手数料や中継銀行手数料等が必要な場合があります。
- ベーシックアカウントの25%OFF
- ベーシックアカウントの50%OFF
STICPAY
STICPAYもbitwalletと同じオンラインウォレットサービスを提供しています。2017年にサービスを開始した香港に本社を置いている会社です。bitwalletとの最大の違いは「仮想通貨で入金ができるかどうか」という点でしょう。2019年7月にbitwalletは仮想通貨での入金サービスを終了しています。そのため、知名度が高く信頼性のあるオンラインウォレットサービスではSTICPAY でのみ仮想通貨での入金が可能となっています。
主要海外FX業者のSTICPAY 対応状況
現在、XMはSTICPAY入金の新規受付を終了しているため、過去にSTICPAYでの入金履歴があるお客様のみご利用頂けます。
STICPAY入金手数料
国内銀行送金 | 4% + 100円 |
海外銀行送金 | 1% |
仮想通貨 | 1% |
クレジットカード (VISA、Master Card) |
3.85% |
国内銀行送金 | 4% + 100円 |
海外銀行送金 | 1% |
仮想通貨 | 1% |
クレジットカード | 3.85% |
STICPAY出金手数料
国内銀行送金 | 2.5% + 800円 |
海外銀行送金 | 5% |
仮想通貨 | 3%~ |
国内銀行送金 | 2.5% + 800円 |
海外銀行送金 | 5% |
仮想通貨 | 3%~ |
STICPAY口座からの出金には、STICカードを利用する方法もあります。STICカードは、STICPAY口座から残高をチャージして使用できるプリペイドカードで、オンラインおよびオフラインで利用できます。
Peska
Peskaは、2024年ごろから決済方法として採用する海外FXが増え始めた新しいオンラインウォレットです。
Peskaは、海外FX業者のタイアップキャンペーンを積極的に行なっていることでも知られ、興味を持っているトレーダーは多いかも知れません。例えば、MYFX Markets(マイエフエックス マーケット)では、2025年7月25日~9月27日の期間限定で、最大15,000円のキャッシュバックを得られるキャンペーンを行っています。
手数料の低さや使いやすさから注目され始めているPeskaですが、運営実績の少なさや、クロスボーダー収納代行に対する規制など、気をつけるべき点があることも事実です。海外FX経験が少ない方の場合は、まずはbitwalletやSTICPAYなどの実績のあるオンラインウォレットから利用してみてはいかがでしょうか。
クレジットカード
クレジットカードは、海外FX業者が対応したカードブランドであれば、手数料無料で即時入金できる便利な決済方法です。
しかし、クレジットカードで入金した場合、出金は「返金(リファンド)」として扱うため、入金額を超える金額は出金はできません。また、場合によっては、返金がトレーダーの口座に着金するまで数ヶ月かかるというケースもあります。
クレジットカードの出金は、海外FX業者によってルールが異なります。原則として、カード入金額は同カードまで返金する必要がありますが、返金期限を過ぎた場合、入金額を含めて銀行送金で出金するといったルールが定められている場合があります。
また、例えばXMTrading(エックスエム)のように、JCBカードを使って入金をした場合は、同カードへの出金ではなく、利益分も含めて全て銀行送金で出金する、などの個別のルールが設けられている場合があります。
クレジットカード入金の際は、利用する海外FX業者の利用条件を事前に確認することが大事です。
仮想通貨やその他の方法
ビットコインを始めとしたさまざまな仮想通貨(暗号資産)も、海外FXでは一般的な入出金方法となっています。
主要海外FX業者の仮想通貨入金対応状況
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Binance Token・BTC・ETH
USDT・USDC・XRP・その他 |
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BTC・ETH・USDT(ERC20 / TRC20)・USDC(ERC20)・TRON |
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BTC・ADA・BCH・BNB・DAI
DOGE・ETH・LTC・SOL・TRX USDC・USDT・XLM・XRP |
お持ちの仮想通貨ウォレットを使用して海外FX口座の入出金をするだけでなく、STICPAYやBXONEなどのオンラインウォレットを経由して、仮想通貨を使用することも可能です。
STICPAYでは仮想通貨と法定通貨を両替するサービスも提供しているため、仮想通貨でSTICPAYへ入金し法定通貨に両替(その反対も可能)した後で、海外FX業者へ送金できます。
また、BXONEでは、8種類の仮想通貨(ビットコインやイーサリアム等)やドルなど一般的な3つの通貨(法定通貨)で入金できます。BXONEはXMTrading(エックスエム)やBigBoss(ビッグボス)が対応しており、仮想通貨入金に活用することが可能です。
仮想通貨での入出金や、豊富な仮想通貨銘柄の取引に興味のある方は、FXGT(エフエックスジーティー)がおすすめです。
海外銀行送金
利益分を出金したいときや、国内銀行振込を利用した場合に用いられる方法です。入金で使うことは、ほとんどないでしょう。海外銀行送金の場合のデメリットは、手数料の高さと着金までの時間です。
この海外銀行送金で注意したいのは、「SWIFT(スイフト)コードを持っていない銀行に出金しようとすると、出金拒否される」という点です。スイフトコードとは、海外送金を行う金融機関を識別する番号のことです。つまり、スイフトコードを持っていないということは、海外銀行送金の仕組みがない金融機関ということになります。
また、スイフトコードを持っていても海外FX業者からの送金を銀行側から拒否するという場合もあります。海外送金の実績が豊富な大手都市銀行あれば、ほとんど問題ありません。(みずほ銀行のインターネット支店は不可)
海外FXの入金方法・出金方法で知っておきたいこと
入金方法=出金方法の原則
海外FX業者各社で共通するルールは、「原則入出金は同じ方法」という点です。例えば、クレジットカードとオンラインウォレットでそれぞれ入金したら、使用したカードへ出金(返金)し、オンラインウォレットでも出金が必要です。そのため、海外FXでは使用した入金方法に応じて選択できる出金方法が変化します。
特に、クレジットカードに関しては、アンチマネーロンダリングの指針に基づきルールが厳格に適用されています。
マネーロンダリングとは、犯罪などで得た資金を複雑な資金移動によって正当なお金のように見せ、資金源を分からなくする行為です。この犯罪を防ぐため、金融機関ではコンプライアンスが年々厳格化されています。海外FX業者の場合、世界中のトレーダーが口座を開設し、多様な入出金手段を利用するという特有の事情があります。そのため、クレジットカードでの入金を含め、入出金ルールは年々厳しくなっているのが現状です。
さらに、海外FXで複数の入金方法を利用した場合、「出金優先順位」というルールが適用されます。以下は、XMTrading(エックスエム)での出金優先順位の例です。
XMの出金優先順位
- クレジットカードによる入金額は、優先して入金額まで出金(返金)する
- 続いて、オンラインウォレット入金額分の出金を行う
- 最後に、銀行送金での出金が可能になる
XMの場合は、クレジットカードやオンラインウォレットで入金した場合、それらの入金方法で対応できる出金額の上限は、入金額までと決められています。入金額を超える利益分は、銀行送金で出金可能です。
編集部の
コメント
複数の入金方法を利用した場合の出金優先順位や、また各決済方法での出金上限額は、海外FX業者によってルールが異なります。
海外FX業者のTitan FX(タイタン FX)では、オンラインウォレットで入金額以上の出金ができるなど、柔軟な入出金体制に特徴があります。多彩な入出金方法を採用していて、安心して利用できる海外FX業者をお探しの方は、Titan FXを検討してみてはいかがでしょうか。
廃止になるサービスもあるが、新しく登場することも多い
海外FXの入出金の方法は、とても変わりやすいことも大きな特徴です。例えば、以前はNETELLERやSkrillといった決済サービスは日本でも利用可能であり、さらにXMカード(Master Card)などの入金方法もありましたが、突然のサービス中止、日本市場からの撤退がありました。撤退に関しては、日本の金融庁の働きかけが影響したという話もあります。
しかし、それに代わるように、最近は各種オンラインウォレットや仮想通貨決済を導入する海外FX業者が増えています。
このように海外FX業者の入出金に関する内容は変わりやすいので、常に最新情報を得る必要があるでしょう。
クロスボーダー収納代行規制を把握しておこう
海外FXの入出金方法として国内銀行送金を使用する場合、国内銀行と海外FX業者の銀行口座の間で直接送金がされているわけではありません。多くの場合「収納代行業者」を介して入出金が行われますが、収納代行に対して大きな制限になる可能性があるのが、クロスボーダー収納代行規制です。
2025年6月13日に交付されたクロスボーダー収納代行に関する改正法は、金融庁で資金移動業者として登録した業者だけが国境を超えた収納代行を行えるようになる、というものです。本法令は、マネーロンダリングに対する規制強化が目的であるといわれています。
この改正法が施行された場合、海外FXの主要な決済手段である国内銀行送金による入出金や、bitwalletなどのオンラインウォレットの利用も制限される可能性があります。トレーダーによっては、改正法の施行に備えて、海外FXでの入出金方法の見直しが迫られる場合があるでしょう。
クロスボーダー収納代行規制や、有力な代替手段とされている仮想通貨による入出金方法について詳しく知りたい場合は、以下の記事も合わせてお読みください。
ボーナスなどが含まれていたら出金は慎重に
XMTrading(エックスエム)のようにボーナス(表記:クレジット)が含まれている口座の場合は、出金を慎重にする必要があります。例えば、XMでは残高に対する有効証拠金の出金額の割合分だけ、ボーナスも消失してしまいます。
XMの場合
口座残高 | クレジット(ボーナス) | 有効証拠金 |
20万円 | 10万円 | 30万円 |
口座残高 | 20万円 |
ボーナス | 10万円 |
有効証拠金 | 30万円 |
→最大出金額:20万円
例1)5万円を出金する場合(残高の25%に相当)
口座残高 | クレジット(ボーナス) | 有効証拠金 |
15万円 | 7万5000円 | 22万5000円 |
口座残高 | 15万円 |
ボーナス | 7万5000円 |
有効証拠金 | 22万5000円 |
→クレジットも25%消失する(2万5000円相当)
例2)10万円を出金する場合(残高の50%に相当)
口座残高 | クレジット(ボーナス) | 有効証拠金 |
10万円 | 5万円 | 15万円 |
口座残高 | 10万円 |
ボーナス | 5万円 |
有効証拠金 | 15万円 |
→クレジットも50%消失する(5万円相当)
編集部の
コメント
クレジットカードでの出金は、入金額までに限定されています。一方、オンラインウォレットであるbitwalletやSTICPAYなどは各社で対応が異なっており、利益分の出金も可能とする業者もあれば、XM Tradingのように入金額までしか認めない方針にしている業者もあります。
ボーナスを提供する海外FX業者の対応
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口座からeWalletへの資金移動、または他の口座へ資金移動をした場合、資金移動額の割合に応じてボーナスは消滅する |
海外FXの入金方法・出金方法 まとめ
海外FX業者は、世界中のトレーダーがスムーズに入出金できるため様々な方法を用意しています。規制等の関係で、変更されることもありますが、その場合は代替の方法を用意できるよう各社努力しています。
したがって入出金方法に関しては各社様々であるため、公式サイトの入出金方法記載ページ、アカウントページへログイン後の入出金ページなどでご自身が利用している業者の入出金方法を把握しておきましょう。
また、入出金方法ではオンラインウォレットとの連動など新しいサービスが誕生しています。これから将来、どのように変化していくかに注目が集まります。
編集部の
コメント
最近ではクレジットカードの規制も厳しくなっているようで、突然カード会社が対応しなくなるということも、しばしばあるようです。また、JCBやVISAなど、各業者によって使用できるカードの種類が異なります。