海外FX初心者

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豪ドル(AUD)は、FX通貨ペアでも重要な通貨の1つです。豪ドルの主な特徴としては、オーストラリアで利用されている通貨であり、豊富な資源を背景として安定したファンダメンタルズを持つことや、トレンドが発生しやすいことが挙げられます。
豪ドルの金利は、2021年には0.1%と歴史的な低水準となりましたが、2022年以降経済が回復し徐々に上昇しています。2023年以降は3〜4%台を推移しており、FXの魅力の1つであるスワップポイントを狙うことも可能でしょう。
日本とオーストラリアは時差がほとんどないため、他のFX通貨ペアとは異なり、豪ドル関連ペアは日本時間の午前中に取引されやすい特徴があります。今回は実践的なFX取引の視点から、豪ドルの特徴や、おすすめの海外FX業者などを分かりやすく解説します。

この記事の目次
FX取引での豪ドル(AUD)の特徴
資源国通貨である豪ドルは、米ドルなどの他の主要通貨とは異なる特徴を持っています。最初は、FX取引を始める前に知っておきたい、豪ドルの基本的な特徴を見ていきましょう。
オセアニア市場のため午前中に動きやすい
FX通貨ペアは基本的に平日24時間トレードできますが、通貨が使われる国の市場が開場している時間帯は、活発に取引されやすいといわれています。
そのため、オーストラリアのシドニー市場が開いている時間帯は、豪ドルが最も取引されやすい時間の1つです。シドニー市場が開場するのが、日本時間の午前7時(サマータイム時は午前6時)なので、日本の午前中は、豪ドル関連通貨ペアは狙い目といえるでしょう。
以下は、ある1週間の値動きについて、豪ドル米ドル(AUDUSD)の15分足チャートで示したものです。オセアニア市場の取引時間帯に対応する時間帯(日本時間7時~14時)を、枠で囲っています。
この計測では、オセアニア市場の時間帯では平均して36pips前後変動しました。また、米ドル円(USDJPY)の相場と異なるのは「ほぼ一方通行の短期トレンドが発生している」という点です。つまり、含み損をほぼ発生させることなく利益を狙うことができます。
新たな取引チャンスを求める方や、午前中にトレードをして利益を狙いたい方に、豪ドルはおすすめのFX通貨ペアでしょう。
資源価格の影響を受けやすい
資源国であるオーストラリアでは、鉄鉱石、石炭、天然ガス等の輸出が、経済の中で重要な位置を占めています。そのため、資源の価格変動は、豪ドルの価格に大きな影響を及ぼします。
資源価格によっては、豪ドルの長期的なトレンド形成につながることもあります。
豪ドル米ドル(AUDUSD)、豪ドルカナダドル(AUDCAD)、豪ドルニュージーランドドル(AUDNZD)などは、鉄鉱石や石炭などコモディティの価格とリンクし、トレンドが発生しやすいとされています。
中国の経済指標に注意が必要
豪ドルは、オーストラリアにとって最大の貿易相手国である中国の影響を受けやすい特徴があります。中国経済が好調であれば、オーストラリアの輸出も増えるため、豪ドルの価値が上がります。
具体的には、中国のGDPや製造業PMIなどの中国の経済指標は、豪ドルを取引する際は気にしておくべきでしょう。指標発表の結果によっては、豪ドル関連ペアで突発的な動きが発生することがあります。
しかし近年では、オーストラリアは貿易の多様化を重視する政策を進めており、これまでのような中国依存の度合いを弱める動きも見られています。豪ドルの見通しを立てる場合は、オーストラリアの貿易政策にも注目してみてはいかがでしょうか。
豪ドルを含むFX通貨ペアの特徴
海外FXでは、豪ドル(AUD)を含むさまざまな通貨ペアを取引可能です。ここでは、主要な3つの通貨ペアについて、特徴を解説します。
豪ドルを含む主なFX通貨ペア
- 豪ドル米ドル(AUDUSD)
- ポンド豪ドル(GBPAUD)
- 豪ドル円(AUDJPY)
豪ドル米ドル(AUDUSD)の特徴
豪ドル米ドル(AUDUSD)は、海外FXの豪ドル取引で最も基本的な通貨ペアです。豪ドル米ドルには以下のような特徴があります。
豪ドル米ドル(AUDUSD)の特徴
豪ドル米ドルは通貨ペア全体の取引量のうち5%ほどを占め、活発な取引が行われる通貨ペアです。そのため流動性が非常に高く、狭いスプレッドとスムーズな注文執行が見込めます。具体的なスプレッドはドル円(USDJPY)と同程度で、低スプレッドを提供するブローカーであれば0.4pips〜1.0pipsほどです。
豪ドル米ドルはトレンドが発生しやすい一方で、資源の価格に影響を受け不安定になりやすい傾向があります。また、リスクオンの場面ではゴールドなどの資源価格が上がりやすいため、それらと相関する豪ドルも買われる場合があります。
対中国への輸出は、オーストラリア全体の輸出のうち30%〜40%ほどを占めるといわれています。オーストラリアやアメリカの経済指標と合わせて、影響力のある中国の経済指標も注目すべきでしょう。
ポンド豪ドル(GBPAUD)の特徴
豪ドル関連の通貨ペアは、トレンドが一気に進みやすいという共通の特徴があります。ボラティリティの高いポンドを含むポンド豪ドル(GBPAUD)は、豪ドル米ドル(AUDUSD)よりもより積極的な取引をしたいトレーダーにおすすめです。
ポンド豪ドルには、以下の特徴があります。
ポンド豪ドル(GBPAUD)の特徴
- ボラティリティが高い
- 値動きが大きくなることがあるクロス通貨ペア
- 投機的な取引の影響を受けやすい
- 中国経済、資源価格の影響を受ける
ポンド豪ドルは「ポンド」と「豪ドル」の通貨ペアですが、実際の取引では米ドル(USD)を介して価格が決まるクロス通貨ペアとなります。
クロス通貨ペアとは、ポンド豪ドルやユーロ円といった米ドルを含まない通貨ペアのことです。クロス通貨ペアは、米ドルを介して取引されます。例えば、ユーロ円を買う場合は、まず円で米ドルを買い、その米ドルでユーロを買うという2つの取引が行われます。
クロス通貨ペアでは、両通貨が米ドル価格の影響を同時に受けるため、一方の通貨が上昇、もう一方が下落するような場合、値動きは非常に大きくなります。例えばポンドドル(GBPUSD)が上がり、豪ドル米ドル(AUDUSD)が下がるようなケースです。
ポンド豪ドルはクロス通貨ペアながら、比較的スプレッドが狭いため取引しやすい銘柄です。また、豪ドル米ドル同様に、資源価格や中国経済等の影響を受けるため、関係する経済指標発表やニュースイベントには注意が必要になります。
豪ドル円(AUDJPY)の特徴
豪ドル円(AUDJPY)は、日本人トレーダーにとって馴染み深いクロス円通貨ペアです。豪ドル円には、以下のような特徴があります。
豪ドル円(AUDJPY)の特徴
- 日本時間の午前中に動きやすい
- スワップポイントを狙える
- リスクオン・オフの影響を受けやすい
豪ドル円は、シドニー市場と東京市場の開場時間が重なることから、日本時間の午前中に取引されやすい通貨ペアといえます。豪ドル円を取引する通貨ペアに含めることで、トレードチャンスを増やせる可能性があるでしょう。
また、豪ドル円は金利差のある通貨の組み合わせであるため、スワップポイントを狙える可能性のある通貨ペアとなっています。
また豪ドル円には、「豪ドル = リスクオン通貨」「日本円 = リスクオフ通貨」の特徴があります。そのため、市場がリスクオンのときには豪ドル円は買われやすく、反対にリスクオフの局面では売られやすい特徴があります。
豪ドルの金利とスワップポイントの特徴
豪ドルといえば、高金利通貨のイメージを持つトレーダーは多いのではないでしょうか。ここからは、豪ドルの金利傾向と、海外FX業者ごとの豪ドルスワップポイント比較を見ていきましょう。
豪ドルと他通貨の金利比較
2000年代は高金利通貨といわれた豪ドルですが、2010年代はオーストラリアの政策金利が低下基調にありました。しかし、コロナウイルスがある程度沈静化した2022年以降は、継続的に金利が上昇しています。
以下は、過去の日本と豪ドルの政策金利をグラフにまとめたものです。
豪ドルの金利は、近年では3%〜4%台で推移することが多いようです。
ここで、2025年6月時点の各国の政策金利を比較してみましょう。
各国の政策金利(2025年6月時点)
日本 | 0.50% |
豪州 | 3.85% |
米国 | 4.50% |
欧州 | 2.15% |
英国 | 4.25% |
スイス | 0.00% |
南アフリカ | 7.25% |
トルコ | 46.00% |
日本 | 0.50% |
豪州 | 3.85% |
米国 | 4.50% |
欧州 | 2.15% |
英国 | 4.25% |
スイス | 0.00% |
南アフリカ | 7.25% |
トルコ | 46.00% |
金利の高さとしては、南アフリカやトルコが際立っていますが、ファンダメンタルズが安定している国の中では、オーストラリアの金利は高めといえるでしょう。
豪ドルのスワップポイントが高い海外FX比較
スワップポイントは「金利差調整分」とも呼ばれ、通貨ペアを売買した際に発生する金利差を調整するために発生します。
スワップポイントを狙うトレードを行う場合は、金利差の大きい通貨同士のペアを選ぶことで損益が発生しやすくなるため、豪ドルと円のペアなどが狙い目になるでしょう。
ここで、豪ドル円(AUDJPY)について、複数の海外FX業者でスワップポイントの違いを比較してみました。
豪ドル円(AUDJPY)のスワップポイント(※)
![]() |
+ 681円 | - 1,200円 |
![]() |
+ 668円 | - 1,950円 |
![]() |
+ 659円 | - 1,260円 |
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+ 582円 | - 1,820円 |
![]() |
+ 379円 | - 1,080円 |
![]() |
+ 376円 | - 1,400円 |
![]() |
+ 359円 | - 1,320円 |
![]() |
+ 319円 | - 1,130円 |
![]() |
± 0円 | - 1,330円 |
![]() |
± 0円 | - 1,350円 |
2025年7月上旬のスワップレートに基づき、1ロット取引時の日本円換算スワップポイントを掲載しています。
今回比較した海外FX業者の中では、FXON(エフエックスオン)が1ロットあたり+ 863円と最も高いプラススワップになることが分かりました。反対に、豪ドルで低スプレッド取引が可能なAxi、Vantage、ThreeTraderなどは、スワップポイント狙いのトレードにはあまり適していないことも分かります。
FXONは、2025年にサービスを開始した新進気鋭の海外FX業者です。AIを活用したディーリング技術によって、高い公平性と低スプレッドを実現しています。魅力的なスワップポイントだけでなく、エリート口座の豪ドル米ドル(AUDUSD)では、東京時間帯で平均1pipsの低スプレッドを提供しており、スキャルピングやデイトレードにも対応可能です。
スワップポイントは基本的に各国の政策金利に基づきます。しかし、インターバンクから提示されるスワップレートの違いや、それぞれの海外FX業者での設定方法などから、顧客に提供されるスワップポイントはFX業者ごとに異なります。
豪ドルのスプレッドが狭いおすすめ海外FX3社
豪ドル関連の通貨ペアは、海外FX業者によってスプレッドに差がでやすい特徴があります。今回は、豪ドルを狭いスプレッドで取引できる海外FX3社をご紹介します。
Axi
Axi(アクシ)は、2007年にオーストラリアで設立された「AxiTrader」にルーツを持つ海外FX業者です。
取得難度の高いライセンスをグループ内で複数取得し、高い信頼性を保つだけでなく、低スプレッドを始めとした優れた取引環境に魅力があります。
Axiでは3種類の口座タイプを提供しているので、豪ドル米ドル(AUDUSD)の平均スプレッドを比較してみましょう。
豪ドル米ドルの平均スプレッド
スタンダード口座 | 0.9pips |
プレミアム口座(※) | 0.8pips |
エリート口座(※) | 0.4pips |
スタンダード口座 | 0.9pips |
プレミアム口座(※) | 0.8pips |
エリート口座(※) | 0.4pips |
取引手数料を含む実質的なスプレッドです。
Axiの豪ドル米ドルのスプレッドは全口座タイプで狭めですが、中でもエリート口座のスプレッドは海外FX随一といえるでしょう。Axiのエリート口座は、25,000ドルの初回入金が必要な代わりに、最小0pipsのスプレッドと、1ロットあたり往復3.5ドルの手数料で取引可能です。
豪ドルの優れた取引環境を手に入れたい方は、Axiを検討してみてはいかがでしょうか。
Vantage Trading
Vantage Trading(ヴァンテージ)は、2009年にオーストラリアで設立された海外FX業者です。低スプレッドとともに、口座開設ボーナスや入金ボーナスなどのキャンペーンが充実しており、人気を高めています。
Vantageでは3種類の口座タイプを提供しています。ここで、豪ドル米ドル(AUDUSD)の平均スプレッドを比較してみましょう。
豪ドル米ドルの平均スプレッド
スタンダード口座 | 2.6pips |
ECN口座(※) | 0.9pips |
プレミアム口座 | 0.5pips |
取引手数料を含む実質的なスプレッドです。
Vantageでは、スタンダード口座とECN口座で、最大15,000円の口座開設ボーナスや最大120%入金ボーナスを利用できます。スタンダード口座のスプレッドはやや広めなので、豪ドルを取引する場合は、ECN口座を開設すると良いでしょう。
ECN口座は、1ロットあたり往復6ドルの取引手数料が設定されています。また、3,000ドルの初回入金で利用できるプレミアム口座は、取引手数料不要で低スプレッド取引を行えます。
ボーナスを活用しつつ、豪ドルで低スプレッド取引したい方は、Vantageがおすすめです。
ThreeTrader
ThreeTrader(スリートレーダー)は、2021年5月に設立された新しい海外FX業者です。低スプレッド・低コスト取引に特化した取引環境により、FX経験豊富な中上級者や、スキャルピングをメインで行うトレーダーに支持されています。
ThreeTraderが提供する口座タイプは2種類です。豪ドル米ドル(AUDUSD)の平均スプレッドを比較してみましょう。
豪ドル米ドルの平均スプレッド
Pureスプレッド口座 | 0.6pips |
Rawゼロ口座(※) | 0.5pips |
取引手数料を含む実質的なスプレッドです。
ThreeTraderの主力口座となるRawゼロ口座は、10万円以上の初回入金で利用でき、1ロットあたり往復400円という低手数料で取引可能な口座タイプです。Pureスプレッド口座は1万円以上の初回入金で利用できるスタンダードな口座タイプですが、非常に狭いスプレッドが提供されています。
ThreeTraderでは、超低コスト取引だけでなく、10ドルの口座開設ボーナスや、取引量に応じたキャッシュバックプログラムも充実しています。コストを抑えて豪ドルを取引したい方は、ThreeTraderを検討してみてはいかがでしょうか。
【通貨ペア別】豪ドルを1ロット取引した場合の損益一覧
豪ドルを初めて取引する人にとって、1pipsあたりどれくらいの損益が発生するのかは興味や不安を感じる部分ではないでしょうか。
以下は、豪ドル米ドル(AUDUSD)、ポンド豪ドル(GBPAUD)、豪ドル円(AUDJPY)の3通貨ペアについて、1ロット(10万通貨)取引した場合の1pipsあたりの損益をまとめたものです。
通貨ペア | 1pipsあたりの損益(※) | 決済通貨と円のレート |
AUDUSD | ± 約1,450円 | 1USD = 約145円 |
GBPAUD | ± 約943円 | 1AUD = 約94.3円 |
AUDJPY | ± 1,000円 | - |
AUDUSD | |
1pipsあたりの損益 | ± 約1,450円 |
決済通貨と 円のレート |
1USD = 約145円 |
GBPAUD | |
1pipsあたりの損益 | ± 約943円 |
決済通貨と 円のレート |
1AUD = 約94.3円 |
AUDJPY | |
1pipsあたりの損益 | ± 1,000円 |
決済通貨と 円のレート |
- |
2025年7月7日のレートに基づいて計算しています。
同じ「豪ドル関連ペアを1ロット取引」しても、今回比較した全ての銘柄で1pipsあたりの損益が違うのは、各通貨ペアの決済通貨と円の為替レートが異なるためです。
FX通貨ペアでの決済通貨とは、取引による損益を確定させる通貨のことで、ペアの右側に表記されます。例えば豪ドル米ドル(AUDUSD)の場合は、米ドルが決済通貨です。反対に左側に表記される通貨は「基軸通貨」と呼ばれます。
豪ドル関連の通貨ペアごとに違いはあるものの、1pipsあたりの損益という点では、AUDUSDは決済通貨が米ドルであるEURUSDやGBPUSDと同じグループに属します。また、AUDJPYは決済通貨が円のUSDJPYやEURJPYと同様です。
つまり、豪ドル関連の通貨ペアも、他の主要なFX通貨ペアと同じような感覚で取引できるといえます。
海外FXのロットとは?
海外FXのロットとは、注文する際の発注単位です。海外FXの一般的な口座タイプでは、「1ロット = 10万通貨」の設定になっています。最小では0.01ロット(= 1,000通貨)から取引可能で、0.01ロット単位で調整が可能です。1つのポジションで保有可能な最大ロットは、海外FX業者によって異なります。
豪ドルでおすすめのFXトレード手法
豪ドル米ドル(AUDUSD)をはじめとする豪ドル関連の通貨ペアは、一般的なメジャー通貨ペアと同様にテクニカル分析によるトレードが可能です。
しかし、資源国通貨であることや、比較的流動性が低いオセアニア時間で取引されやすいという特性上、押し目や戻り目を形成せずに一気にトレンドができる場合があります。
今回は、豪ドル米ドル(AUDUSD)を例に、押し目や戻り目にこだわらず取引する際のトレンドフォロー手法について解説します。
RSIでエントリータイミングをはかる
豪ドルの取引では、トレンドが発生しやすいポイントをどのように予想するかということが1つのポイントになります。そこで活用するのが、オシレータ系インジケーターのRSIです。
RSIを使うことで、急速な相場状況の変化に対応し、トレードチャンスを増やせる場合があります。
以下のチャートは、豪ドル米ドル(AUDUSD)の1時間足チャートにRSIとGMMAを表示したものです。RSIの期間は任意ですが、今回は「24」に設定してみています。
RSIは「70以上は買われすぎ」「30以下は売られすぎ」を示し、逆張り指標として使われることがありますが、今回注目したいのは「50」付近での攻防です。
Aの黄色の部分は、RSIが50近辺でレンジ相場を形成しています。そして、丸く囲った部分でレンジ高値をブレイクしています。
Bの青色の部分は、RSIの50がサポートラインとして機能しています。RSIをチャートのように捉えることで、ライン際の下落基調になるかならないかの攻防を分析できます。そして、Bの部分で50ラインをブレイクアウトし、一気に下降トレンドが進みました。
AとBの部分は、どちらも「トレンド相場の起点」になっています。RSIは先行指標として機能することがあるので、RSIの形に注目すれば、トレンドの発生を予想可能な場合があります。
ブレイクアウトでエントリーした場合、決済目標はRSIの30や70ラインになるでしょう。また損切りの設定は、ボラティリティや許容損失から判断する方法があります。
プライスアクションでトレンド転換をいち早く捉える
プライスアクションとは、ローソク足による値動きそのものを分析し、投資家心理を読み解いて相場状況を判断する方法です。
プライスアクションを分析することで、トレンドの反転や転換を素早く捉えることや、適切な決済ポイントの判断に役立てられます。
以下のチャートをご覧下さい。
Aの部分では、底値圏でピンバーが出現して以降は一旦調整が入り、値を戻す形になりました。
さらにBの部分では、「天井圏でのピンバー → 包み足 → トレンド転換」という基本的なプライスアクションが見られます。
他のテクニカル指標と組み合わせることで、プライスアクションを活用した豪ドル取引の精度は、さらに高められるでしょう。
豪ドルの特徴を知って、FX取引の選択肢を増やそう
ここまで、豪ドル(AUD)の特徴について解説してきました。豪ドルはオセアニア市場の主要通貨であり、日本時間の午前中に動きやすい特徴があります。
さらに豪ドルは比較的高金利になるため、スワップポイントも狙うことができるでしょう。豪ドル円(AUDJPY)のような金利差のある通貨ペアで、試してみてはいかがでしょうか。
豪ドルはファンダメンタルズが安定している通貨ですが、中国関連の指標発表などの影響によって、突発的な値動きを見せることがあります。取引の際は、事前に経済指標カレンダーのチェックをしておくと安心でしょう。